統一地方選・野党共闘失敗-「これは衆参ダブル選挙の実施に大きく影響するかもね」

解説-4月8日に統一地方選挙が行われました。大阪維新の会が知事・市長のダブル勝利や保守分裂等の色々な話題がありましたが、北海道知事選挙では唯一の与野党一騎打ちの結果、与党側の勝利に終わりました。

共産党とまで組んだ野党共闘が野合と有権者に見られたという見方もありますが、私はこれが国政の衆参ダブル選挙回避に動くのではないかと懸念しています。衆参ダブル選挙がないということは、消費増税が回避できないことになるからです。

野党共闘が通用しない?

今回の北海道知事選挙は立憲民主、国民民主、共産、自由、社民の主要野党5党が「雇う統一候補」を推薦しました。今年夏の参議院選挙の改選一人区の野党共闘に向けた試金石となる一戦でしたが、与党候補に負けるという結果に終わりました。

しかも、北海道は伝統的にリベラルが強く、自治労や日教組の支持基盤も固い地域です。そこでも野党共闘しても勝てないということは、この夏の参議院選挙の改正一人区だけでなく、衆議院選挙での野党共闘に関しても暗雲が立ち込めた結果となってしましました。

今回はあくまで北海道という一地方の選挙結果にすぎず、対立候補の鈴木氏の知名度が高かったということもあり、この結果がそのまま国政選挙へ当てはまるかというと疑問符が付きますが、今回の統一地方選唯一の与野党一騎打ちに負けたという事実は重いものがあります。

衆参ダブル選挙を回避?

野党側としては野党共闘の戦略の見直しが必要となるでしょう。逆に心配なのが、自民党と官邸の動きです。この一騎打ちの勝利に気を良くして、「野党共闘恐るるに足らず」となってしまえば、衆参ダブル選挙をやる動機が減ってしまうからです。

そもそも、衆参ダブル選挙を行う動機の1つは、参議院選挙は一人区で野党共闘が成立する可能性が高く、自民党が苦戦する可能性があるということでした。これに対して、衆議院を解散して衆参ダブル選挙を行えば、衆議院選挙について野党側の準備する時間がなく、選挙区間の調整が難しいため、結果的に野党共闘を潰す形になり、与党側に優位に働くという計算に基づいたものでした。

しかし、衆参ダブル選挙はリスクが大きいことも事実で、参議院選挙だけであれば政権選択の選挙にはなりませんが、衆議院選挙もダブルで実施すれば、即政権選択の選挙となります。これで負ければ、文字通り自民党は野党に転落することになり、安倍総理は戦後最長の在任期間の栄光を目前に、逆に自民党を野党に転落させた総裁として、歴史に名を残す危険性もあります。

実際のところは、現状の政党支持率を見れば、自民党の大敗は考えにくいのですが、小選挙区制で1選挙区に一人しか当選しない制度である以上、スキャンダルなどで逆風が吹けば一気に大敗へと向かう危険性は常にあります。そうすると、政権を安全運転させようと思えば、参議院選挙だけにしておく考えが頭をもたげてくる可能性があります。

消費増税が予定通り実施される危険

衆参ダブル選挙が回避される一番のデメリットは消費増税が予定通り行われてしまう危険性が高くなるということです。以前の記事でも説明した通り、今年11月の消費増税は法律によって決まっているので、凍結するには法改正が必要となります。

衆議院解散を打つ際には、解散の大儀が必要となります。衆議院解散時は小泉元総理の郵政民営化解散のような、これまでとは異なる政策の大転換を提示し、それを争点として直接民意を問うという形をとれます。そこで、「世界経済の減退の懸念を受け、消費増税を延期(凍結)する」を掲げ、選挙に勝てば、そのまま民意を得たとして消費増税の法改正が可能です。

しかし、参議院選挙単独となれば、政権選択選挙ではなくなるので、参議院選挙でこれまでと異なる消費増税の延期(凍結)という政策の大転換を公約として問うことは難しくなります。当然、財務省をはじめ、消費増税をしたい勢力は参議院単独にするように助言するでしょうし、自民党の衆議院議員も解散になれば、一斉に一旦は首になるわけですから、反対する声が大きくなるでしょう。

まとめ:安倍総理には決断を

今回の野党共闘の失敗が衆参ダブル選挙に影響を与え、消費増税が延期(凍結)されない危険につながっていくことを書いてきましたが、安倍総理には反対勢力に負けず、衆参ダブル選挙の決断を望みたいです。そもそもどの野党も支持率が上がらず、自民党を脅かす状況ではないということが、現在の自民党の甘えと驕りにつながっていると思います。

私たち国民も野党に対しても、厳しい目を持ち、反対ばかりでなく、大阪ダブル選で勝利した大阪維新の会のような、しっかりとしたビジョンと対案がある野党を育てていくことが、自民党の甘えと驕りをけん制することにつながると思います。

今回の統一地方選挙と野党共闘の失敗は野党の危機だけでなく、回りまわって消費増税を予定通り進めるようになる危険性を増やすという見方も、人とは違った見方と言えるのではないでしょうか。


投稿者: ミカタマン

福岡県出身、熊本在住の普通のサラリーマン。2児の父親です。ニュースを見てひとりで文句を言うのが趣味です。その趣味が高じてこのブログを立ち上げました。

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