「中国は宣伝戦によって、失政をごまかす気だな」-新型コロナウイルス

解説-新型コロナウイルスは中国の武漢で大量の感染者が出たことで、世界中に伝播していったのですが、ここにきて中国から、「武漢が発生源とは限らない」「アメリカがウイルスを持ち込んだ可能性がある」という発言が出てきています。

これに対して、トランプ大統領やポンペオ国務長官が激しく反発しています。トランプ大統領は新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と表現し、これに対して、中国側も激しく反発しており、アメリカ国内からも「差別を助長する」や「WHOの指針に反する」といった批判も出ています。

-中国に感謝すべき?

トランプ大統領の発言は、新型コロナに対する対応が上手くいっていないことを、中国に擦り付ける為だと言った報道が多くみられます。しかし、そんな単純な理由だけではないと考えます。

その理由は、中国が新型コロナに関して、宣伝戦を仕掛けている気配を強く感じるからです。最初に挙げた、「武漢が発生源とは限らない」という発言もそうですが、習国家主席が「病原がどこから来て、どこに向かったのか明らかにしなければならない」と訴える論文を3月16日発行の共産党理論誌に掲載しています。

実際に、人工知能やビックデータなどの新技術を駆使して、発生源を調べるように支持したというニュースも出てきています。明らかに中国は、新型コロナウイルスの発生を他国のせいにしようとする動きに出ています。

加えて、中国は経済活動の再開を指示し、武漢を除いては、全土で感染が収束しつつあるという宣伝を行っています。実際に中国が発表する武漢以外の都市での新規感染者は一桁台になっています。もちろん、中国が発表する数字は信用できませんが、中国は封じ込めに成功したというプロパガンダの意図を感じます。

そして、習国家主席はまだ封鎖が続いている武漢を訪問し、「武漢市民に感謝」という言葉を送っています。武漢の都市封鎖は成功したという宣伝に使う為の布石です。

実際に中国メディアは「世界は中国に感謝すべき」という冗談のような論説を発表しています。その中身は、「中国は巨大な経済的犠牲を払ってまで、都市封鎖や人の移動制限を行い、外国からの中国人の渡航制限にも報復せずに耐えた。その結果、世界が新型コロナウイルスと戦う為の時間を稼いだ。」という噴飯物の内容です。

そこには、初期対応の遅れや隠蔽体質によってウイルスを拡大させたことへの反省は微塵もなく、習主席の指導力によって、被害が抑えられたという正反対のストーリーが展開されています。

そして、WHOは欧州への拡大が進んだ2月13日にようやくパンデミック宣言を行い、「欧州が今や、パンデミックの震源地となった」と発言しています。実態はともかく、収束に向けて舵を切りたい中国政府の意向に沿った発言とタイミングです。

もはや、WHOが中国に従属した機関に成り下がっていることは周知の事実だと思いますが、WHOの発表が中国の責任回避に向けたシナリオの一部に利用されているように見えます。

-まとめ:中国の宣伝戦に騙されるな!

このような中国の動きを見てみると、トランプ大統領の「中国ウイルス」という呼び方にこだわる意味も、違った視点で見えてくるのではないでしょうか。トランプ大統領はこうした中国のプロパガンダに対抗する意味で、「中国ウイルス」と呼んでいる可能性があります。

これから、中国はもっと強く宣伝戦を推し進めてくるとみられます。中国の宣伝は要約すると「中国は他国から『人類の敵』である新型コロナウイルスを持ち込まれた。しかし、習主席の強力な指導力によって、封じ込めることに成功した。これにより、他国はウイルスと戦う為の準備の時間を得た。にもかかわらず、一部の国では感染が蔓延している。それほどやっかいな『人類の敵』と最初に対峙した国にも関わらず、これだけの被害で押さえたのは、初期対応が素晴らしく、中国共産党の指導が素晴らしかったことの証明だ。他国は中国を見習い、中国に感謝すべき」ということでしょう。

中国はWHOや「債務の罠」に掛かり中国の意向に逆らうことの出来ない諸外国を利用して、その宣伝を広げていくでしょう。私たち国民がそれに乗せられないようにしつつ、日本政府が、中国が繰り出す間違った宣伝を正していく動きをするように、監視していく必要があると思います。

「100人集まって感染する確率は0.07%。このリスクは許容できないか?」-新型コロナウイルス

解説-新型コロナウイルスショックにより、株価は乱高下し、急速な円高が進むといった経済への悪影響が目に見えてきました。

日本でも、安倍総理が全国の小中学校に対して休校を「要請」し、大規模イベントも自粛が進み、各種スポーツやコンサートも中止や延期が相次いでいます。訪日外国人や海外旅行者も減ってきており、これにより、経済に大きな打撃が出てきています。

これらの状況を受けて、実体経済への悪影響が生じており、1~3月期のGDPもマイナス成長が予想されています。いつまでこの状態が続くのかも予想ができず、経済活動自粛の長期化が、飲食店・旅館業を中心に倒産の増加を生み出す可能性があります。

-確率を計算してみると・・・

新型コロナウイルスに関しては、具体的な数字や他国との比較の議論が少ないと感じます。確かに、中国共産党が発表する情報が信用できないことは間違いありません。しかし、中国以外の諸外国にも広がっているので、海外の数字であれば、ある程度信頼でき、日本との比較も可能なはずです。

これから、具体的に何人が集まったときにどれくらい感染者がいるか、確率を計算してみます。

3月11日現在でクルーズ船等を除く、日本国内の感染者数は567人です。これ以外に潜伏感染者がいる考え、日本に1000人の感染者がいると仮定します。この場合、日本国民一人をランダムにスポットを当てた時にその人が感染している確率は(1000÷1億2600万←日本の人口)=0.00079%です。逆に感染していない確率は99.99921%となります。

これを日本で100人、1000人、10000人それぞれランダムに集まった場合を見てみます。

① 100人集まった場合:全員感染していない確率は(99.99921%の100乗)=99.921%。  逆に誰か一人でも感染者がいる確率は0.079%になります。

② 500人集まった場合:全員感染していない確率は(99.99921%の500乗)=99.606%。  逆に誰か一人でも感染者がいる確率は0.39%になります。

③ 1000人集まった場合:全員感染していない確率は(99.99921%の1000乗)=99.213%。逆に誰か一人でも感染者がいる確率は0.8%となります。

④ 10000人集まった場合:全員感染していない確率は(99.99921%の10000乗)=92.4%。逆に誰か一人でも感染者がいる確率は7.6%となります。

これを見ると、③の10000人が集まるイベントを約13回行うと感染者が一人以上イベントに来てしまうことになります。コンサートやスポーツイベントは1万人以上集まりますので、中止した方が良い確率です。

③の1000人でも125回行うと感染者が一人以上来てしまう確率になってしまいます。①の100人では約1300回行うと感染者が一人以上来てしまう確率になります。

ちなみに1年間で交通事故に遭い怪我・死亡する確率は0.46%です。(H29データ)この確率は②の500人以上の人が集まった時に一人以上感染者がいる確率とほぼ同じです。

ほとんどの国民は交通事故に遭う確率が年に0.46%あることを意識して生活していません。このリスクを0にする為には、家から一歩も出ない生活をするか、私有地以外を走る車を0台にする必要がありますが、ほとんど全ての国民はこんな生活をしていません。

もちろん、運が悪ければ自分がこの0.46%に当たり、交通事故で負傷・死亡する危険性があります。ですが、社会は車を必要としていますし、国民も外に出て活動することで経済活動を行うことで、経済がまわっています。つまり、この0.46%という確率は世間的に受け入れられているリスク確率なのです。

東京都が主催する「500人」以上の大規模な屋内イベントを原則延期か中止にするという判断は、このような確率計算と世間が許容できるリスクの確率を照らし合わせて500人以上と設定されたのだと思います。

まとめ:経済を守る為にリスクを許容いけないか?

1000人を越える大規模イベント、スポーツ大会が中止や延期になるのは、確率上、やむを得ないと思います。しかし、100人以下の会社の飲み会やクラス会、歓送迎会まで中止するというのは、上記確率を考えると、やりすぎではないでしょうか。

実際に個々人は意識していないにしても、交通事故で負傷・死亡する確率である0.46%を社会が受け入れているのであれば、これよりも低い確率の100人が集まる程度のイベントは実施する方が合理的だと思います。

確かに、人が動き、集まる限り、感染のリスクは0にはなりません。感染のリスクを0にするには国民全員が家から出ないという方法しかないのです。しかし、当然これでは経済が悪化しますし、経済悪化による自殺者や失業者が増えることによる社会不安という別なリスクを生みます。

感染を恐れていて、自粛モードが継続すれば、確実に失業者を増やす側面があることを別な視点として持ち、データや確率を知り、正しく恐れて、リスクを許容できる社会になることこそが、最大多数の国民の幸福を実現する為に必要なことではないでしょうか。