「ボルトン氏の解任後、米国は米韓同盟を破棄し、北朝鮮と組む気なのかも」

解説-ボルトン大統領補佐官の電撃解任が発表され、その直後にサウジアラビアの石油関連施設が攻撃され、トランプ大統領はイランが関与しているとして、新たな制裁を検討しています。一気に中東情勢が動き出す気配がある中で、東アジア情勢も大きく変化していくと見ています。

-東アジアの変化

現在の東アジアは、近年にない大きな変化の兆しが見られます。一つは冷戦終結後の2000年台から中国が経済的に急速に台頭し、米国の世界覇権に挑戦していることです。それに対して、ようやくアメリカが中国の危険性に気が付き、対抗していこうとしているのが、現在の米中貿易戦争の本質です。

また、もう一つは朝鮮半島では親北の文在寅大統領により、韓国が北朝鮮へ傾斜していることです。親北どころではなく、従北もしくは北朝鮮の朝鮮労働党の秘密党員ではないかとの疑惑まで出ている文在寅大統領により、日韓・米韓関係も音を立てて崩れつつあります。

具体的に日韓間では自衛隊機へのレーダー照射事件、天皇陛下謝罪発言、自称徴用工判決が立て続けに起きました。現在は日本の輸出管理強化に伴う韓国のホワイト国除外に対して、韓国側も対抗して日本をホワイト国から外し、WTOに日本を訴えるといったように、日韓関係は戦後最悪レベルにまで冷え切っています。

米韓関係では日韓のGSOMIAの破棄により、日米韓で協力して北朝鮮に対抗していくという枠組みを韓国が一方的に破壊したことが象徴するように、米韓の同盟関係を破壊する動きが相次いでいます。例えば、在韓米軍の司令部がソウルから平沢(ピョンテク)に移転され、米韓合同軍事演習の規模が縮小され、大統領・統一外交安保特別補佐官の文正仁(ムン・ジョンイン)が「南北関係で最大の障害物は、国連軍司令部」と発言していることです。

国連軍司令部とは当然在韓・在日米軍のことです。同盟国のことを政府の人間が「障害物」と表現することは、大変な失言ですが、その後韓国内で特に処分されていないことを見ると、現在の文在寅政権の総意なのでしょう。

つまり、現在の文在寅政権は米韓同盟を必要としていないようです。このような韓国側の姿勢に対して、アメリカ側も米韓同盟は解消に向かうのではないかという声が出てきています。

アメリカの専門家からは韓国は歴史的に見て中国の属国だったという視点から、中国が韓国を引き剥がしにかかれば、米韓同盟の維持は難しい(CSIS(戦略国際問題研究所)のMichael Green副所長)との意見や、在韓米軍が地政学的な見地から韓国から撤退しないと思い込んで、反米を続けていると、フィリピンのように撤退することがあるとの懸念を示す意見(スタンフォード大学のシン・ギウク教授)が出てきています。

-米韓同盟の破棄を北朝鮮との取引材料に

そもそも、米韓同盟は冷戦時の主敵であるソ連に対抗する為に必要とされたものであり、ソ連が崩壊し、アメリカの主敵が中国へと替わったという状況を考える必要があります。アメリカからすれば、新たな主敵である中国に対しても韓国がアメリカと同じように対峙していく気がないのであれば、米韓同盟の存在意義は疑われて当然です。

実際に韓国はアメリカが中国包囲網の為の「インド太平洋戦略」に加わろうとしていません。そうなりますと、現在の米韓同盟は対北朝鮮と対峙する為だけにあるのが現状です。もちろん、北朝鮮のアメリカまで届く長距離弾道ミサイルと核兵器はアメリカの脅威です。それらの監視の為に在韓米軍が北朝鮮の隣の韓国に居ることはとても意味があります。

しかし、逆に言えば、北朝鮮の長距離弾道ミサイルと核兵器がなくなれば、アメリカにとっての脅威はなくなるわけですから、在韓米軍を置いておく意味は薄れます。韓国が現在のアメリカの主敵である中国に対して、アメリカと連携して中国と対峙する気があるのであれば、在韓米軍・米韓同盟は地政学的に意味がありますが、先述の通り、「インド太平洋戦略」に加わるどころか、THAADミサイルの配備ですら順調に進まない現状を見れば、韓国が中国と対峙する気がないとアメリカが判断しても仕方がないと思います。

そうであるならば、アメリカにとって在韓米軍(米韓同盟)を維持するよりも、北朝鮮の長距離弾道ミサイルと核兵器の脅威を取り除いて、在韓米軍を撤退させた方にメリットがあることになります。

そうであるならば、北朝鮮との取引材料として在韓米軍の撤退と米韓同盟の破棄を使うという考えはビジネスマンのトランプ大統領としては、十分に考えていることでしょう。北朝鮮は長距離弾道ミサイルと核廃棄、アメリカは金正恩体制の保証と在韓米軍の撤退という条件のディールは成立しそうな話ではないでしょうか。

まとめ:日本はどうするべきか

しかし、日本とってはこのディールはあまり良いものではありません。日本に届く短・中距離弾道ミサイルは温存される可能性が高いからです。また、在韓米軍が撤退すれば、朝鮮半島は統一され、現在の38度線はいずれ対馬海峡まで降りてきてしまいます。

それでも、北朝鮮の非核化が確実に行われるのであれば、日本にとって大きなメリットです。弾道ミサイルの脅威は残りますが、これに対しては日本も同じような抑止力として同じ様な弾道ミサイルを持つことと、イージスアショア等の迎撃体制を充実させることである程度の解決の目処は立ちます。

一番の問題は拉致被害者の奪還です。これには首脳同士の直接対話が必要ですし、不本意ですが併合時代の清算として、お金を支払うことになると思われますが、拉致被害者の奪還が何よりも最優先なのは言うまでもありません。これは、アメリカが先に金正恩体制の保証と国交正常化して、次に日本だという流れができれば、解決は可能であると思います。

拉致事件を全て解決した上で、日本も北朝鮮と国交正常化という流れになりますが、私はここでアメリカとも協議した上で、もう一歩踏み出すべきだと思います。具体的には、日米韓に替えて、日米朝の安全保障体制を作るということです。

日本にとって一番困るのは、韓国と北朝鮮が統一され、隣に核を持った巨大な反日国家ができることです。それを回避するには、この荒唐無稽ともいえる日米朝の組み合わせを作ることで、中国から北朝鮮を引き剥がす戦略しかないと思うのです。

中国が韓国を日米韓から引き剥がしにかかり、韓国が離れていくのであれば、対抗して日米は北朝鮮を中国から引き剥がし、こちらの陣営に引きこむという戦略は、一つの案として検討しておくべきだと思います。

幸か不幸か、北朝鮮は言わずと知れた独裁国家であるので、一瞬で態度を変化させることも可能です。アメリカにとっても北朝鮮と安全保障で協力できれば、北朝鮮が保有している短・中距離ミサイルの方向を西向きに変えるだけで、中国に対するけん制のカードとして使えるというメリットもあります。

もちろん、現実には中国と北朝鮮の間には中朝友好協力相互援助条約があり、軍事同盟関係にあり、今すぐに日米側に引き剥がすことは不可能です。しかし、この条約は30年更新で、次回の更新は2021年と間近に迫っています。

それまでに東アジアの情勢がどのように動いているのか予測は難しいですが、これまで完全に敵側だった北朝鮮と日米が組むという荒唐無稽な話も、共産主義の防波堤として存在していた韓国に共産主義国家の北朝鮮に自ら飲み込まれに向かう従北政権が誕生したことを思えば、荒唐無稽とも言えないのかもしれません。

このような大きな視点で、歴史と常識を合えて無視して見てみることも、人とは違った見方と言えるのではないでしょうか。


投稿者: ミカタマン

福岡県出身、熊本在住の普通のサラリーマン。2児の父親です。ニュースを見てひとりで文句を言うのが趣味です。その趣味が高じてこのブログを立ち上げました。

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