消費増税・世界経済の減退-「まだ消費増税を取りやめる可能性は残っているかもよ」

解説-年度内に来年度予算が成立していきましたが、安倍総理もその他閣僚も今年の10月に予定通り消費増税を行うという発言を繰り返しています。しかし、その発言の内容と背景を見れば、まだ消費増税を取りやめる可能性は残っていると思います。

予算が成立するまでは消費増税を予定通り行うとしか言えない

安倍総理はこれまでに何度も予定通りに消費税の引き上げを行うと発言していますが、2018年10月15日の臨時閣議でも改めて、「19年10月に消費税を10%に引き上げる。あらゆる施策を総動員して経済に影響を及ぼさないように全力をあげる」と発言しています。また、その後の通常国会の施政方針演説でも「消費税率の引き上げによる安定的な財源がどうしても必要だ」と発言しており、10月の消費増税は覆せない決定事項のように見えます。

しかし、これらの発言の背景を見ていくと、まだまだ消費増税回避のシナリオはあり得ると思います。そもそも、通常国会前半の最大のテーマは新年度予算案を成立させることです。この予算案は来年度に見込まれる税収に対して、それをどのように使っていくかというものです。

来年度予算案の中で、来年度見込まれる税収の中に10月以降の消費増税分の税収も含まれています。そして、その税収を基に支出が計算されているため、具体的には幼児教育の無償化については、消費増税分の税収が充てられる案となっています。そのような予算案を提出している中で、もし、消費増税がなくなれば、この予算案自体が税収分の計算が合わなくなるため、全てやり直しとなってしまいます。

そうなれば、今年度中の予算成立は間に合わない事態に陥りますし、そもそも、消費増税自体が法律で決まっているため、消費増税の撤回は新しく法律を作る必要があります。だからこそ、安倍総理が消費増税を予定通り行うと言い続けるのは、本心がどこにあるにせよ、予算を成立させるためには当然の発言なのです。

5月頃から潮目が変わるか?

このように見ていくと、現在までの安倍総理の消費増税を予定通り行うという発言はあまり意味がないということになります。実際に安倍総理もその他閣僚も、消費増税に関する発言をする際には「リーマンショック級のことが起こらない限り」という枕詞を付けて発言しています。ということは、リーマンショック級が起これば、増税しないということです。

目下の世界情勢と経済状況を見てみると、イギリスはEU離脱についての案が何度も否決されており、合意なき離脱が現実味を帯びてきています。さらに、中国の景気減退は隠せなくなってきており、大規模な減税措置が取られると発表されています。また、中国経済減退の原因となった米中貿易戦争も終わりが見えず、仕掛けた側のアメリカ経済にも影響が出る可能性が指摘されており、FRB(米連邦準備理事会)は世界景気の減速を警戒し、2019年度中の利上げを行わないことを発表しました。

このように見ていくと、すでにリーマンショック級のことが起こっていると考える方が自然なくらい、世界経済の先行きに対して、各国が懸念しています。日本は政府の月例経済報告では表現を下方修正したものの「景気は緩やかに回復している」という判断を堅持しています。ですが、これはいわゆる「大本営発表」のようなもので、政府の主観が入っているため、実体経済を反映しているかは微妙です。実際に、客観的な数字である3月の景気動向指数では3ヶ月連続の下降となっています。

5月20日には1~3月期のGDP(国内総生産)速報値が出ますが、現状でいい数値が出ることはほぼ期待できません。それまでにも4月の景気動向指数や消費者物価指数等で景気減速を示す数字が出ることが予測されます。そのような景気減速の雰囲気がある中でGDP速報値が大きなマイナス成長となれば、消費増税を撤回する理由に十分なり得ると思います。

まとめ:消費増税撤回を大義に衆参ダブル選挙

もし、消費増税の撤回を決めたとしても問題になるのが、先述した通り、消費増増税は法律で決まっているという点です。消費増税を撤回するためには、新しい法律の制定が必要となります。

そこで出てくるキーワードが「衆参ダブル選挙」です。今年は参議院の改選が行われる年で、7月21日が有力視されています。この日を衆参ダブル選挙にするという話がちらほら出てきているのです。

そのためには衆議院を解散して民意を問うための大義が必要になります。そこで、世界経済の減速と5月のGDP速報値とそれまでに出る高確率で悪化している経済指標をもって、日本経済減速回避のために消費増税撤回を大義とするのです。

衆参ダブル選挙にすれば、参議院では統一候補を模索している野党も、衆議院での統一候補擁立は難しいと言われていることも、安倍総理に衆参ダブル選挙を決断させる追い風になると思われます。

しかし、当然ながら何としても増税をさせたい財務省からの徹底抗戦が予想されます。例えば、予算案で幼児教育無償化に消費増税分を充てていることを挙げて、情報戦を仕掛けることも考えられます。これは単純に補正予算を10月までに成立させて、幼児教育無償化にかかる2兆円の財源を確保すれば済む話です。例えば、教育国債という形で予算措置を行えば済む話なのですが、マスコミを使ってまた財政破綻のデマをまき散らす可能性があるので注意が必要です。

こうした増税派の反対に負けることなく、日本経済の安定した成長のためにも消費増税の撤回を大義として衆参ダブル選挙を行ってほしいと思います。このように、まだまだ消費増税の撤回の目があるという見方は人とは違った見方と言えるのではないでしょうか。

投稿者: ミカタマン

福岡県出身、熊本在住の普通のサラリーマン。2児の父親です。ニュースを見てひとりで文句を言うのが趣味です。その趣味が高じてこのブログを立ち上げました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です