実質賃金-「あなたの先月の実質賃金はいくらかわかる?」

解説:統計不正問題で、実質賃金が低かったのではないかと話題になっています。これは本質をわざと外した議論だといえます。そもそも実質賃金とは実際の社会においてどれだけの物品の購入に使えるかを示す値で、物価の上昇率を加味した賃金のことです。逆に物価上昇率を加味しない貨幣で受け取った賃金そのもののことを名目賃金と呼びます。

では、私たち一般国民の生活で、「先月の実質賃金はいくら?」と聞かれて答えられる人はいるでしょうか?実質賃金とは後々わかる数値であり、国民の一般生活の中ではいくら増えたか減ったかという名目賃金しかわからないのです。「昨年より毎月1万円給料が増えたから、習い事をしよう」という人はいても、「昨年より毎月1万円給料が増えたけど、物価上昇率が大きいし、実質賃金は7000円しか増えていないから、贅沢しないようにしよう」などと考える人はまずいないでしょう。

このように実質賃金とは後々に統計としてわかる数字であり、国民の消費活動に影響するのは実際に貨幣として入る名目賃金なのです。もちろん、経済政策の有効性の検証を行うためには必要な数字ですし、実質賃金を調べることに意味がないとはいいませんが、そこまで重要でもないのです。

実質賃金よりも重要なのは雇用です。そもそも、マスコミはアベノミクスの失敗ということにしたいらしいのですが、雇用が増えていることは間違いのない事実です。日本全国の求人倍率が1を越えるという完全雇用に近い状態が生まれています。雇用が増えるということはこれまで働けなかった人が新しく働くということで、この人たちは新人として働くため、給料は低くなります。そうなると全体としては賃金の平均値は下がるわけです。

「雇用が増える→失業者が減る→人手不足になる→人を雇うために企業が給料を上げる→賃金が上がり消費が増える→景気が良くなり、デフレ脱却」というサイクルで景気は良くなっていくのですが、「賃金が上がり消費が増える」のところで、邪魔が入るのが日本です。一つは外国人労働者を入れること、もう一つは消費増税が控えていること、そして最後がマスコミが言う「将来の社会保障が不安」という邪魔です。

将来、社会保障破たんして、年金も貰えるかどうかわからないと言われて、消費が増えるはずがありませんよね。また、せっかく人手不足になったのに、外国人労働者を入れたら、賃金の上昇を妨げますし、消費増税に至っては弱者から税金を取って、それを社会保障費として弱者に配るというわけのわからないことになっています。

マスコミと野党はこういった点のおかしさを追求していくべきなのに、実質賃金の統計不正を政局にしようとしています。雇用に着目し、外国人労働者や消費増税の危険性を考えるという本質の議論を行うべきではないでしょうか。


投稿者: ミカタマン

福岡県出身、熊本在住の普通のサラリーマン。2児の父親です。ニュースを見てひとりで文句を言うのが趣味です。その趣味が高じてこのブログを立ち上げました。

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