米韓軍事演習終了・民族の核-「韓国は北朝鮮の核を民族の核だと思い込んでいるよね」

解説:第二回米朝首脳会談が終わって直後、米韓合同軍事演習の終了が発表されました。表向きは対北朝鮮の非核化に向けた信頼醸成のためと見られます。普通に考えれば、韓国国防力の低下ですが、文在寅大統領はほくそ笑んでいると思います。

米朝首脳会談後のサプライズ

この米韓合同軍事演習の発表は米朝首脳会談直後の3月3日(日本時間)に行われました。トランプ大統領は「節約のため」としていますが、この決定の影響は非常に大きいと思います。

北朝鮮から見た見方

北朝鮮側から見れば、この決定は第二回米朝首脳会談が何の合意もなしに終わってしまい、制裁解除への期待値が上がっていた中で大きなサプライズプレゼントだったと言えます。毎年春に行われている米韓合同軍事演習は北朝鮮が強く反発してきた演習でした。理由は軍事演習そのものが戦争の前段階とも言える行為だからです。国境付近で軍事演習をやるということは、いつでも侵攻できるよというサインです。

だからこそ、北朝鮮は毎回、激烈な言葉で軍事演習に対しての反発を行ってきていたのです。逆に言えば、軍事演習を行うと、北朝鮮は反発せざるを得なくなり、信頼醸成(北朝鮮に意味があるかは別として)の構築は遠のくということになります。

そのように考えると、今回の米韓合同軍事演習の終了は実際に米朝首脳会談で決定したのかは不明ですが、金正恩委員長にとっては国内向けに成果としてアピールできる話となります。

アメリカが敵対的行動を取らなくなったのは、金委員長が直接トランプ大統領と会談したからだと言えるようになるのです。

アメリカから見た見方

アメリカ側から見るとトランプ大統領が言う通り、「節約のため」というのが大きな理由でしょう。しかし、ここで問題なのは、米朝首脳会談で非核化に向けた合意もできていない中で、何故この決断に至ったのかということです。この決断はアメリカが軍事的には圧力を減らすというメッセージを北朝鮮に伝えることになろうことは、アメリカ側は予想できていると思います。

それでも、この決断を行った背景には韓国の文在寅大統領に対しての不信感が原因でしょう。実際にトランプ大統領は昨年の9月のツイートで韓国に対して「宥和」を意味する「appeasemwnt」という単語を使い、韓国側の親北朝鮮的な動きに対して、不満を表明しています。

余談ですが、日本のレーダー照射問題に関しても、櫻井よしこ氏をはじめ複数のジャーナリストから、あの漁船に乗っていたのは金委員長暗殺を企てて失敗したグループだったという説があることを紹介しています。そのグループが日本に逃げようとしていたので、北朝鮮が韓国に連絡して、捕まえさせたというのです。だからこそ、人命救助のはずなのに、韓国の軍艦が来ていたし、日本側に見られてまずいので、レーダー照射を行って自衛隊機を追い払ったという説があるといいます。

これが事実かはともかく、こういった話に信ぴょう性がでるくらい、韓国が北朝鮮に傾斜していることは、世界中で知られるようになってきています。この中で、米韓が合同軍事演習を行うということは、アメリカの軍事作戦時の動きやデータがそのまま北朝鮮に流されることを恐れた結果の合同軍事演習の中止ということも考えられます。

韓国の見方

韓国を見れば、今回の米朝首脳会談に大いに期待していたようですが、何の合意もなく落胆していると報道されています。先述のように北を民族の同胞として応援する立場の文在寅政権から見れば、制裁の解除がなかったのですから、これはその通りでしょう。

今後を考えるときに、韓国の現政権が北朝鮮に対してどのような未来図を描いているのかが重要になります。

文在寅大統領は左派で南北融和に積極的だった盧武鉉大統領の秘書室長で、学生運動出身です。就任前から新北朝鮮の立場であると言われていましたが、現在は「従」北朝鮮と呼べるような政策を取っています。

韓国の国防白書から「北朝鮮軍は敵」という表現が削除されたり、昨年9月の平壌宣言とともに締結した軍事分野同意書に基づき、監視所や地雷撤去に合意したりと、韓国軍の武装解除を進めています。

こうした「従」北朝鮮政策の行きつく先は北朝鮮主導の朝鮮半島の統一でしょう。文在寅大統領の発言の中でも北朝鮮と同じ民族であること強調する言葉が何度も出てきています。 先の平壌宣言でも民族自主と民族自決という将来の統一に向けた文言がでています。そのように考えると、今回の米朝首脳会談には失望したが、その後の米韓合同軍事演習の終了は文在寅大統領から見れば望外の喜びだったのではないでしょうか。

北朝鮮主導の朝鮮半島統一の危険

米、北、韓国の3ヵ国からの見方を紹介してきましたが、これを総合して考えると、北主導の朝鮮半島統一の危険性が高まってしまったと言えます。韓国の主敵は北朝鮮のはずですが、文在寅大統領は民族の同胞と認識しています。米国はそのような韓国にコミットする気はなく、軍事情報が北朝鮮に筒抜けになるくらいなら、韓国との合同軍事演習などやりたくもないという態度です。

そして、今後は在韓米軍撤退という話にもつながってくるでしょう。北朝鮮は、今後も北に従属してくれる韓国を徹底的に利用するでしょう。民族団結を旗印に、制裁逃れの裏口援助をすでに求めていることも考えられます。

実際に日本海での北朝鮮船籍への背どりが自衛隊によって確認され、国連にも報告されているという現状があります。この韓国の「従」北朝鮮の姿勢は、文政権である限り、今後も根本的には変わらないでしょう。

まとめ:北朝鮮の核が民族の核となる危険

朝鮮半島統一のために、まずは文化的・経済的交流を拡大し、一国二制度による高麗連邦のような連邦制国家にするのが第一段階となります。これは経済的には別の体制だが、軍事・外交は一体となる国家を作るということです。こうなれば、当然核を持っている北朝鮮が優位に立つことになります。

その第一段階を経て、統一国家の首班を決める選挙を行えば、かなり高い確率で金正恩委員長が選ばれるでしょう。北朝鮮は100%金委員長に投票するでしょうし、韓国側の民族の核を持って日本と対峙できるという欲望に飲み込まれる可能性が高いからです。

このように考えると、現在の韓国の執拗な日本に対する挑発は、将来の朝鮮半島統一時の一致できるスローガンとしての「反日」の意識を韓国民に植え付けるためではないかという見方もできます。日本人としては、当然そのような挑発には毅然と対応しながらも、そのような危険性があることを認識しておく必要があると思います。

米韓合同軍事演習にはこのような背景があり、民族の核という危険なキーワードに惹かれた韓国を北朝鮮優位のうちに飲み込んでいくという見方は、他とは違った見方と言えるのではないでしょうか。


投稿者: ミカタマン

福岡県出身、熊本在住の普通のサラリーマン。2児の父親です。ニュースを見てひとりで文句を言うのが趣味です。その趣味が高じてこのブログを立ち上げました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です